2月9日に大阪教育大学付属池田小学校にて、ワークショップ『世界がもし16人の村だったら』をしてきました。これはPTA行事の一環で、他にも卓球やフラワーアレンジメント、英語劇など様々選べる中で、TENのワークショップを選んでくれた13人の子どもたちとお母さんたちで世界で起きていることについて考えました。
まずは「今の世界の人口って知っている?」と聞くと「35億!(芸人さんの影響かな?)」「72億人くらい?」と正解にかなり近い答えが出ました。インターネットで現在の人数をリアルタイムで見られるサイトを見ると、実際の数字は約75億人で、この数字は刻々と増えていることが分かりました。
「人口が増えるとどんなことが起こると思う?」と聞いてみると「住むところが狭くなる」、「資源(食べ物、水、エネルギー)が減る」と知っていることを教えてくれました。
ここから『世界が16人の村だったら』の始まりです。人物の情報が書かれたカードを配り、そのカードの役になり切ってもらいました。もし世界が16人の村だったら、男女比(LGBTの話も)や子ども・大人・お年寄りの割合、あいさつはどんなものがあるか、大陸ごとの人口密度はどれくらいなのかを体感してもらいました。
また識字の寸劇をお母さんとスタッフで行い、文字が読めないことで困ることや、文字がないからこそ生まれた文化などを紹介しました。
次は嬉しいおやつタイム。カードに書かれている記号ごとにチームに分かれてもらい、チームごとにお菓子を配りました。でも、あれあれ?人数が少ないのに、お菓子が多いところもあれば、逆に人数が多いのに、お菓子が少ないチームがあります。多くお菓子をもらったチームを見て「ずるーい!」という声も。子どもたちは、お菓子をチーム内でどう分け合うかをケンカなく、話し合いました。お菓子を半分ずつ分けたり、多いチームからゆずってもらったり。
おやつを食べた後、「今、何が起きてどんな気持ちだった?」ということを聞きました。「3人なのに1個しかお菓子がなくてがっかりした」、「5個だったから半分に割ってみんなでわけられたけど、もっと少なかったら戦争が起こっていたかも」、「(2人でいっぱいお菓子を食べられるなんて知らなかったのに)、ずるいと言われて嫌だった」等の意見が出ました。
実はこれと同じことが貧富の差として実際に世界で起こっていて、少ない人数が、多くの富を持っている一方で、お金や資源が少ない貧しい人々が多くいることを一緒に考えました。
最後に、実際に若者がしてきた例として『バレンタイン一揆』というカカオとフェアトレードチョコレートを考えられる映画を紹介したり、“フードピクト”という食事に何がはいっているかを絵で表すことで、宗教や文化により食べられない食材が入ってないかをすぐ判別できる取り組みを紹介したり、『世界がもし100人の村だったら』の詩を朗読したりしました。
子どもたちはたくさんの感想を寄せてくれて、どれも貧困や、環境について今または将来、解決のための取り組みをしたいし、大勢の人を巻き込んでできることをしてみたいといった内容でした。
子どもたちの中にはSDGsや『世界がもし100人の村だったら』の詩も知っている子もいました。TENで出会った子どもたちが、日本や世界の問題を一緒に考えて、行動してくれる仲間になってくれたら嬉しいです。(大橋)